店舗
2022.01
千葉県
株式会社銚子丸
換気に不安があった店舗の空気状況の調査をもとに、全店舗に空気清浄機を設置。より良い店舗づくりのため、ダイキンエアテクノと一緒に空気の改善・向上を目指していきます。
株式会社銚子丸 代表取締役社長 石田 満氏
運営する全店舗および本社用に加湿ストリーマ空気清浄機「ACK70X-W」計100台を導入した経緯と効果について、株式会社銚子丸 代表取締役社長 石田 満氏に伺いました。
目次
1.劇場型のグルメ回転すしを展開
株式会社銚子丸の会社概要をお聞かせください。
グルメ回転すしの「すし銚子丸」を中心に、グルメすし「すし銚子丸 雅」、すし割烹「江戸前すし百萬石」、さらにテイクアウト専門店を加え、関東1都3県、計91店舗の寿司チェーン店を運営しています。我々自身、グルメ回転すしと呼んでいるように当社の店舗の特徴は安価ではありません。職人が握る美味しい寿司の提供が最大の特徴で、毎日市場から届く鮮魚を店内の調理場でさばき、新鮮なままお客様に提供することをモットーにしています。
さらに、エンターテインメント性が高い劇場型の店舗運営「銚子丸劇場」も大きな特徴です。目の前でさばかれる鮮魚がお寿司になるまでの様子を堪能できるほか、常に「真心を提供し、お客様の感謝と喜びを頂く」ことを理念に、当社従業員「銚子丸一座の劇団員」によるホスピタリティに溢れたサービスを体験できます。
2.コロナ禍前から徹底した衛生管理を実施
飲食店として、衛生面における取り組みをお聞かせください。
飲食店として衛生面が雑になっていけません。新鮮で美味しいを追及しつつ、安心・安全も平行して取り組んでいく必要があると思っています。店舗はお客様から見えるオープンキッチンのようなスタイルですから、整理整頓は当たり前。出勤時の検温、30分に1回の手洗い、調理道具や周囲の清掃および消毒などはコロナ禍前から実施していました。
新型コロナウイルス感染症が蔓延してからは、「感染しない・させない」をテーマにマスク着用やアクリルパーティションの設置ほか、セルフレジ導入やQRコード決済など接触機会の少ない店舗運営体制を構築。さらなる安心・安全の強化に取り組んでいます。
3.換気状況を把握するため、店舗の空気を調査
空気清浄機「ACK70X-W」導入の背景をお聞かせください。
衛生面の取り組みのなかで空気環境に課題を感じており、それがダイキン製の空気清浄機「ACK70X-W」の導入につながりました。そもそも当社が運営する店舗は、衛生面に配慮していることもあって通常営業であれば強い匂いや煙は発生しないため、強制排気する仕組みは用意していません。とはいえ、コロナ禍という状況に関わらず、定期的な換気は必要です。自社で設計した店舗なら換気に問題はありませんが、開閉できないFIX窓を設置している居抜き物件の場合はそうはいきません。そこで、そういった店舗の窓は随時開閉可能な網戸付き窓に変更し、換気できる体制に変更してきました。
ただ、開閉可能な網戸付き窓に変更し、定期的な換気を行ったとしても店舗内の空気は目に見えるわけではありませんので、安心できません。そこで、ダイキンエアテクノにお願いし、開閉可能な網戸付き窓に変更予定の上尾店及びひばりが丘店における店舗内の空気状況を調べていただきました。
なぜ空気状況の調査をダイキンエアテクノに依頼したのですか。
ダイキン製の空調機は当社でも導入しており、性能の高さと信頼性は十分に承知していました。また、空気の最適化に取り組む提案の数々に「さすが空調のプロ」という認識を抱いていました。そういった経緯を踏まえ、店舗の換気ついてプロの意見を伺いたいと考えて、調査を依頼した次第です。
4.懸念点を解消するため、空気清浄機を提案
調査結果はいかがでしたか。
上尾店もひばりが丘店ともに、時間帯や計測した場所によって必要な換気量(換気を行う際に求められる必要な空気量)を満たしていないことが分かりました。どちらも開閉可能な網戸付き窓への変更を終えていないこともあり、懸念していた通りの結果でした。網戸付き窓に変更後の窓開け換気に加え、他にできる対策を思案しているとき、ダイキンテアテクノから提案があったのが空気清浄機の導入でした。
調査結果を見ると換気量が不足する時間帯と場所は、食事時のピークタイムで入り口付近。混み合う時間帯は入り口の待ち合いスペースでお待ちいただくことになるため、どうしても密集率が高くなっていました。この状況に対し、ダイキンエアテクノいわく「入り口の待ち合いスペースに空気清浄機を設置すれば空気環境の改善が見込める」とのことでした。
5.静電HEPAフィルターに期待
ほかに検討した空気清浄機はありましたか。
単に空気清浄機だけなら、他のメーカーの製品を選択する手もありました。実際、他のメーカーからも見積りをいただきました。そうした選択肢のなかから、ダイキンエアテクノ提案の「ACK70XW」を選定した理由のひとつは、静電HEPAフィルターが装着されていたことです。この静電HEPAフィルターは微小な粒子のホコリや花粉を吸着し、約10年は交換不要で集塵能力が持続するとのこと。やはりコロナ禍ですから、お客様としても混雑する待ち合いスペースに長時間いるのは不安になると思いますので、そこに静電HEPAフィルター付きの空気清浄機、しかもブランド力のあるダイキン製品が設置されていれば、多少は安心していただけるのではないかと考えました。
6.ダイキンエアテクノと一緒に空気の改善に取り組む
導入状況と今後の展開をお聞かせください。
2021年9月に計100台を発注し、91店舗に各1台、残りは本社の各フロアに設置しました。とりあえず、以前ほど空気環境に注意を払う必要がなくなったので、従業員は「銚子丸一座の劇団員」としての業務に集中できるのではないかと期待しています。また、ダイキンエアテクノの協力により、店内のサイネージや席ごとに設置しているタッチパネルに空気清浄機の設置を定期的に表示させ、取り組みの周知を行っています。なお、詳細な効果については、ダイキンエアテクノと一緒にモニタリングしながら検証していきたいと思っています。
もちろん、空気清浄機を導入したからといってすべてが解決したわけではありません。あくまでも店舗の空気をクリーンに保つ換気の取り組みの一環ですので、さらなる改善に向けた取り組みは続けていきます。
また、工事・保守・メンテナンスまですべてワンストップで提供できるダイキンエアテクノとは、今後もより良い関係を築けていければと思っています。とくにダイキンエアテクノが手掛けている空調と換気が一体になったシステムや、快適な室内環境と省エネ・創エネを実現したZEB※(ゼブ/ Net Zero Energy Building)仕様の建物には興味があります。良い提案であれば適宜検討していきますので、引き続きよろしくお願いします。
ZEB(ゼブ):ネット・ゼロ・エネルギー・ビル/ Net Zero Energy Building。快適な室内環境を実現しながら、高断熱化・日射遮蔽、自然エネルギー利用、高効率設備によって省エネルギーに努め(省エネ)、太陽光発電などによってエネルギーを創る(創エネ)ことで、年間の一次エネルギーの収支ゼロを目指した建物のこと
取材日:2021年10月